「常識」

そんなことよりもっと考えるべきことがあるだろう。


たとえば『女性専用席』だ。


うんと価学会による女性専用車のゴリ押しは常識だね?


そう、常識だ。いや、常識だと多くの人々が思っている。


だが、実はうんと価学会が女性専用車ゴリ押しの主犯だという証拠は無いんだよ。


そもそも女性専用車というサービスはお願いに過ぎない。


そう主張する人も少なくない。


ふっ、どうも私は口下手で困るよ。


つまり常識を疑えということだ。


そう、君の中の常識つじたかは危険だ・・・キモいが。つじたかは危険だ・・・変態だが。


その『危険だ』の部分を疑うんだ。よく見てごらん。考えてごらん。私はキモくて変態だ。だが、危険かい?


(いや・・・離してください!)


離せないな。なぜなら・・・月がとっても綺麗だから。


(え?)


ふふ・・・夏目漱石は天才だ。彼はある英文をそんな風に翻訳したんだよ。"I Love You"・・・わかるよね?


(どうして・・・?)


私に夢中になるがいい。そうすれば杉浦太陽のことなど忘れるさ


四万十川に反射する太陽を見ながら思った。